2008-01-01から1年間の記事一覧

学べる人、そうでない人―公共性につながる思考―

一昔前、ネットの世界は、特別な趣味や技能を持つ人のみが楽しめるところだった。教育哲学の世界も、特殊な業界用語を駆使する専門家が、知的な議論により楽しみを享受していた。 しかし、いまやネットの世界は通信の高速化と携帯への普及などにより急速に敷…

他者を理解する視点とは何か

大野氏の記事へのコメントの中で、AntiSeptic氏が「他者を理解する視点は推論だ」と述べています。 私はこれに反対です。理由は、推論からスタートする他者への理解は論理的な整合性の中に理解の射程が閉ざされてしまうからです。あらかじめ推論として体系付…

理論と実践をつなぐ判断としての美的感覚②

私達は、人に言ってもダメだったとき、「あの人のこだわりだから・・・」なんて言う。 理屈でわかっているはずなのに、そうしてしまうこだわり。そうしないと落ち着かないとか、気持ちが悪いというこだわり。人は様々なこだわりを持っている。 どうして人は…

理論と実践をつなぐ判断としての美的感覚①

大野氏の記事へのコメントのやり取りから http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20080410/1207843401#c 「恋愛できない苦しみ」を度々味わい、「それが嵩じて非・非モテから言及されることに怒りを表す非モテ」、A氏がいるとする。 このA氏に対して、「なぜモ…

ネット社会のプライバシー考(ミクシィより転載)

Amazonの「ほしい物リスト」で本名や趣味がばれる? ネットで騒動に http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=430512&media_id=32個人情報が漏れてしまうという点では、ミクシィもしかり。 いくら友人までとしても、何かの経緯で個人が特定され、その言動が槍玉…

メモ

概念は文脈に左右されるなら、メタファーの力でそれが揺らぐことは想像に難くない。 だから、なんだ? 揺らがして、新たな力の場を作ることは、何をもたらすのか。 日々事件の起こる現場はその力をどう使えるのか。 言葉遊びではないと言い切れるのか。 そう…

相手にするもの

大衆感情が支えている言説を批判するにするとき、古典理論が使われるときにずれる件

『シガテラ』古谷実考

「おまえはだれだ!」 と言いたくなる、自分の中に生まれてくるどきどき感。 これがこのマンガのテーマと見た。 多くの人はおそらく、特に10代の頃、なにかどきどき、わくわくすることがあったはずだ。 夢中になること、我を忘れること、余計なくらい考えて…

恋愛はバーチャル、結婚はリアル

恋愛ならいいけど、結婚は無理と言われた。 お互い、好き同士ではある。お互い、良さを認め合ってはいる。けど、結婚はできない状態。 原因はおそらく、お互いの生活があるからだろう。 お互いの生活を結婚に向けて擦り合わせるのは、一種、暴力行為だ。リア…